ベートーヴェン ロマンス第一番ト長調作品四〇、同第二番ハ長調作品五〇 2
この「ロマンス」というのは、南フランスで十一世紀ごろ流行った、
形式の自由な愛の歌のことで、これが、のちに、
器楽にも用いられるようになるのだが、
甘美で感傷的な旋律を持った音楽である。
ところで、ベートーヴェンは、二つの《ロマンス》を書いているが、
それは作品四〇の「第一番ト長調」と、作品五〇の「第二番へ長調」である。
これらの曲は、独奏ヴァイオリンにオーケストラの伴奏がついているもので、
《ロマンス第一番》は終始抒情的で瞑想的な感じの曲。
また、《ロマンス第二番》は《第一番》よりも頻繁に演奏されているが、
アダージョ・カンタービレとあるように、
これに歌詞をつければ、そのまま歌になるような親しみやすい旋律である。